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INTERVIEW

Overseas

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Member:Alex Foster (Vo)

Interviewer:石角 友香


-東北地方を訪れた経験はその後の音楽表現やリリックに影響を与えましたか?もしくはあなた方の考え方についても。

すべてが変わったよ。それも、“人生は短いから思い切り生きなきゃ”とか“すべては儚いから大切にしなきゃ”とかっていう感覚ではなくて、もっと深く感謝をするような感覚で。あの場所に行く前の僕の人生は、時速300マイルで走っていた感じだけど、今は、スピードはそんなに変わらなくても、すべてが新しい視点になった感じかな。たとえ僕のクレイジーなライフ・スタイルでも、まるで人生をスローモーションで見られるかのような。自分の人生が何かについての視点を失うことなく、人生の必要不可欠な部分への瞑想的な視点を得られるようになったんだ。説明するのが難しいけど、僕の言っていることを分かってもらえると思う。僕の心の状態を説明できるイメージは、南三陸町内のある場所で車を止めた時に浮かんだものかもしれない。僕らの周りにあった全てが、粉々に破壊されていたんだ。僕は周りを見渡すことが出来なかった。自分がその場所を歩くことに、一歩踏み出すことに値しないと感じたんだ。青空は美しく、天気は完璧だった。それは非現実的で……不公平だった。でもゆっくりと、優しく風が吹き始めたんだ。そして道路の近くに、風に揺れながらゆっくりと現れる日本の旗を見た。僕はまだ自分がそこにいることや、一歩踏み出すことに値しないと感じていたけれど、その素晴らしい旗を見ながら、僕は日本人のブラザーの肩を抱き、共に泣きながらその旗を見たんだ。言葉を交わさなくても、僕らには分かっていた。そうさ、こんなのは不公平だ。でも悲しみに暮れたままでいることはもっと不公平だろう。人々の希望と決意が、日本中の深い傷を吹き飛ばす癒しの風になるだろうと分かっていたから。そして親愛なる日本のブラザーが以前贈ってくれた、僕のマイク・スタンドにくくられている日本の旗を見る度に、僕はあの光景を思い出し、僕自身の疑いや不安や恐れを、風が覆ってくれるのを感じるんだよ。

-あなた方は以前からアムネスティ・インターナショナルのスポークス・マンとして活動し、自ら人権保護組織Rock N Rightsも設立しています。その信念はどこからくるのでしょう?

僕はとても難しい人生のバック・グランドから来たんだ。辛い過去を持っているんだよ……僕は子どの頃に性的暴行を受け、苛立ちと怒りに満ちた若者として育ち、それによって青年期をとても暴力的なギャングの一員として過ごすこととなった。僕は負の感情を内に閉じ込めていた。激情を刈り取ってくれることを願いながら風の種をまいたんだ。僕は人生のほとんどを、絶え間ない恐れと遍在する怒りに生きてきた。そこから自由になることは難しいんだ。自分がどれだけ絶望し、どれだけ冷酷な人間になっているかを認めるのは、難しいんだよ。心にある痛みの毒を殺したいと思うほど、僕はモンスターになったんだ。後に、僕のことを本当に気遣ってくれた人々の愛によって、平和が訪れた。彼らはとても忍耐強くなきゃいけなかったんだ。激情や怒りは魂の奥深くにある。だから僕が人生に平和とバランスを見つけたとき、暴力的問題の絶えない学校に行き、彼らの話を聞き、相談を受けることを始めたり、アンダーグラウンドな場所へ行き、少しでも人々の光になれるよう努めた。僕の残りの人生で出来る良い行いは、僕がした悪い行いを消すことにはならないという理解によって、平和が訪れたよ。僕は赦しを請わなきゃいけなかった。でも自分を赦すことが日々の心の状態だよ。僕は今、自由だと知っている。自分自身を贖うためにそんなことする必要はない。過去を変えるのは不可能だ。でも、自分が解決の小さな一部になれることを知っている。僕にとってはそれが十分な動機になるんだ。