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INTERVIEW

Overseas

THE JON SPENCER BLUES EXPLOSION

2012年10月号掲載

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Member:Jon Spencer (Vo/Gt) Judah Bauer (Gt/Vo) Russell Simins (Dr)

Interviewer:伊藤 洋輔

どれだけ年老いても、瑞々しく、血湧き肉躍るロックンロールを奏でることができる。Jon Spencer、Russell Simins、Judah Bauerからなる爆裂ブルース・トリオTHE JON SPENCER BLUES EXPLOSION、通称ジョンスペがその証だ。ブルースを愛し――その愛ゆえにブルースを壊し――てきたバンドの歩みは結成から20年以上も経つ。しかしどうだろう、こんなにも熱く最高にゴキゲンでかっこいい新作を届けてくれるとは!? そう、"チョイ悪オヤジ"たちは、いま、絶好調だ! そんな状態を感じさせる3人の個別インタビューは必読です。"ジョンスペ?まだ活動してたんだ"なんて思った奴は襟を正して読むべし!

Jon Spencer (Vo/Gt) インタビュー

-心から"Welcome back"と叫びたいです!約8年振りの新作を完成させた心境や手応えなどをまずは聞かせてください。

おう、"ただいま"って叫ぼうか?ハハハ、まずは手応え十分のアルバムが完成してとっても嬉しいよ! 嘘じゃなくそうストレートに言い切れるアルバムなんだ。もう何枚もアルバムをリリースしてるけど、こんなに最高な気分はあったかな? おっと、それにもうすぐ日本にも行けるってことだからね! 最高のアルバムを携えて日本に行く、これ以上の幸せはないんじゃない(笑)! 俺たちはすべてを吐き出すように音楽を作った。だからたくさんの人に聴いてもらいたいと願っているよ。

-そもそも、なぜ8年もの空白があったのでしょうか? 正直、メンバー間のトラブルなんかあったのかと心配しましたが......。

まさか8年間メンバー同士で喧嘩してたんじゃないかって? No~! そんなことはないよ(笑)。04年も05年もよくライヴをしたし、去年だってSUMMER SONICに出演したよな。ここ8年の間ライヴをずっとやってきたって感じがあるから、空白があるとは思わないな。まぁアルバムを作ってなかっただけで。新作は去年から作り始めて今に至るけど、その間のライヴでも新曲は披露していたんだ。それはすごくいい経験で、俺たちの自信にもなった。そして、こうして正式にリリースされてからのライヴもとても楽しみだな。みんな楽曲を理解してくれてまた反応が変わるだろ? そうだもう1回言っておこう、俺たち日本に行くぜ!

-わかりました(笑)。では、あなたはジョンスペとしてアルバム・リリースがない期間にサイド・プロジェクトHEAVY TRASHを立ち上げましたが、そのきっかけと再びTHE JON SPENCER BLUES EXPLOSIONでの活動を再開した理由を教えてください。

それは簡潔に答えようかな......そう、いろいろ音楽的には活動していたけど、やっぱりこのバンドが恋しくなったからさ。以上!

-前作『Damage』はBLUES EXPLOSION名義でしたが、今作では従来のTHE JON SPENCER BLUES EXPLOSION名義に戻しましたね。この理由も教えてください。

ああ、それは2010年に過去のアルバムがリイシューされてリリースされたとき、このオリジナルのネームを使ったっていう流れがあったからね。だからやっぱり昔の名義で活動したほうがしっくりくるなぁと感じたから戻したんだよ。BLUES EXPLOSIONもシンプルで好きなんだけど、なんか寂しいよな。やっぱり俺たちはTHE JON SPENCER BLUES EXPLOSIONなんだ!

-日本での通称は"ジョンスペ"ですから、やはり昔の名義のほうがしっくりきます! ではアルバム『Meat And Bone』について伺います。久しぶりに3人でのレコーディングはどのようなものでしたか?印象的だったエピソードを聞かせてください。

なにしろレコーディング・スタジオに惚れ込んだよ! すごく古い機材がたくさんあるんだ。そこだけ時間が止まってしまったような、"俺たちタイムスリップしたのか!"って(笑)。最高にクールなアナログ・スタジオだった! でも正直に言えば、途中機材があまりにも古いため録音機が壊れてしまって、強制的にレコーディングが進められない状態に陥ったトラブルもあったんだ。いきなりプツっと"あれ?どうした?"ってみんな戸惑ってさ、修理するのもひと苦労あってね。まぁアナログ機材だけにしょうがないけど、俺たちがあまりにデカいサウンドを奏でたから不機嫌になったのかな(笑)? そんなことが印象深かったな。それと久しぶりに3人でのレコーディングはどうだったかって?それはいつもと変わらん(笑)! 俺たちはいつも一緒だ。