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INTERVIEW

Overseas

ART vs SCIENCE

2011年04月号掲載

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Member:Jim Finn (Key & Vo) Dan McNamee(Gt& Key & Vo) Dan Williams(Dr)

Interviewer:沖 さやこ


-(笑)。そんなことないですよ!

DM:バンドはダンス・ミュージックみたいなことをやってるけど、やっぱりそれ以上にロック・バンドっていう意識のほうが強いんだよね。たまたまそういうダンスっぽいことをやってるってだけであって。だからロック・バンドとして、ダイレクトでダイナミックなことをやっているっていうか。

-日本デビューは今作が初めてですが、本国だけではなくUKやUSツアーも大成功、SXSWにも出場し、今年の3月にはケミカル・ブラザーズのオープニング・アクトも決定。結成3年でここまで活躍された理由を皆さんはどう分析してらっしゃいますか?

DW:結構最初のほうからオーストラリアではいろんなフェスや大規模なイヴェントに呼んでもらったりしてたから、それはラッキーだったんじゃないかな。それでいろんな人に知ってもらうキッカケが出来たし。しかもあんまり大きなリリースをする前にそういうものを色々やらせてもらったから助かった部分もあったし、それでファンが増えてくれたっていうのはバンドにとっても大きなモチベーションになったよ。

DM:まさにフェスに出た影響だと思うよ。それに加えて、僕らの音楽がフェスとか大きな会場に映えるような音だから、それがうまくがっちり合ったんじゃないかな。5、6000人いる中で半分以上のお客さんは僕らの音楽を知らないけど、そういうところで楽しませる音楽を作ってるからね。みんな楽しんで、そこで僕らを知ってくれて、好きになってくれてっていう流れが出来て。“お客さんを常に楽しませたい”っていう音楽を作ってこれたから、認知されたんじゃないかな。

-本当にART VS. SCIENCEの音楽は楽しくて、元気になれて。制作面での苦労を全然曲から感じられなかったんです(笑)。

DM:ありがとう(笑)。でも正直言って、作るのにはどの曲も苦労したんだよ。現在の形になるまでは、とっても長い過程があってね。特に「Magic Fountain」は、最終的な形になるまではかなり時間が掛かった。でも逆に「Bumbledee」とか「Meteor」とかは3、4分でジャムったらその場で形が見えたから、曲の長さくらいの時間で出来ちゃった(笑)。そんな曲もあったりするけど、でも全体的に見ると苦労したところはたくさんあるよ。でもそういう風に楽しく聴いてもらえるっていうのは嬉しいな。

-ご自身達の音楽が音楽シーンやリスナーにとってどんな存在であってほしいですか?

J:やっぱりライヴと繋がるんだけど、とにかく楽しんでもらいたい。クセになるくらいね。

DM:もちろん楽しんでもらいたいっていう面もあるんだけど、歌詞の表現にも拘ってるから「どういう意味なのかな」って想像してもらいたい。聴いてもらう人たちの想像力をかき立てたいんだ。「Magic Fountain」のヴィデオ・クリップは冒険家がモチーフになっているんだけど、そのクリップと楽曲のイメージから、「本当の物語はこれだ!」っていう長いストーリーを書き上げてくれたファンもいたりして。音楽でその子の想像力をかき立てることが出来た、っていうのが凄く嬉しかったんだ。曲を聴いて楽しんでもらって、歌詞で「面白いな」って感じて、いろんなものを想像してもらえたら最高だよ。

-今「Magic Fountain」のクリップの話が出ましたが、皆さんのクリップは非常にユーモアに溢れた作品になっていますよね。皆さんの音楽を語る上で重要な要素なのかなと思ったのですが。バンド名にも通ずるのかなと。

DM:ヴィデオは視覚的に、自分達の音楽に新たな側面を持たせる意味で大事だし、自分達から“この曲はこういう世界観だ”とお客さんに提示出来るっていう意味では重要な要素だね。でもライヴのセッティングではそういうヴィジュアルをほとんど使わないんだ。お客さんがせっかく生で見に来てくれてるんで、自分達が生で演奏して楽しませたいからね。

-それでは今後のART VS. SCIENCEの“実験”とは何でしょう?

DW:海外のツアーをやることが、次の実験かな。そこで起こることが試練になっていくと思う。それと、このアルバムを気に入ってくれたかどうかの結果を分析するのが、次の実験なんじゃないかな。

-日本でライヴ・パフォーマンスをしたい欲はありますか?

一同:勿論!

J:日本に来てまだ1日とかだけど、街の雰囲気も素晴らしいし、みんな凄く丁寧で優しくしてくれるから、大好きな国のひとつさ。日本でライヴやったことがあるバンド友達もみんな凄かったって言ってからやりたくてしょうがない。日本でも自分達の音楽を気に入ってもらえたら嬉しいな。