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INTERVIEW

Overseas

THE BOXER REBELLION

 

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Member:Nathan Nicholson(Vo&Gt) Todd Howe(Gt) Adam Harrison(Ba) Piers Hewitt(Dr)

Interviewer:伊藤 洋輔

昨年、iTunesからデジタル配信のみでリリースした2ndアルバム『UNION』が、1週間で56万回のダウンロードを記録し、09年度のiTunesベスト・オルタナティヴ・アルバムに選出されたバンド、BOXER REBELLIONが4年振りに来日した。大空に突き抜けるような開放感で描いた『UNION』は、まるで希望を掴まんとした力強さに溢れた作風だ。不穏な空気を纏ったデビュー・アルバム『EXITS』から大胆な変貌を遂げたバンドだが、ここまでの道のりは決して平坦なものではなかった。慢性的な不景気時代、「CDが売れない」と叫ばれ続ける音楽業界で、なぜ、彼らは成功を掴めたのか?こんな時代だからこそのサヴァイブとは?バンド・ヒストリーを中心に、メンバー全員に話を伺った。

-日本の滞在を楽しめていますか?

Piers Hewitt(以下P):もちろん!ここは最高に決まってるだろ?

Nathan Nicholson(以下N):ハハハ、05年に最初の来日をしてから戻ってくるのが楽しみだったよ。2ndアルバムの制作でちょっと時間がかかったけどね(笑)、今はすごく嬉しい気持ちでいっぱいだよ。

-具体的にどこか行かれました?

Todd Howe(以下T):カラオケ!

N:最高だったな(笑)。日本には高校時代の友達もいてね、昨日の夜一緒に行ったんだ。Adamと「Shaggy」を熱唱したから、今夜のライヴは声が出ないかもよ(笑)。

Adam Harrison(以下A)そうそう(笑)。すごく盛り上がったよ。

-日本を楽しめているようで良かったです。それでは音楽の話に入りますが、改めて、BOXER REBELLIONというネーミングの由来から教えてください。

N:オーケー。それは歴史の辞書で見つけた中国の事件(義和団の乱)をモチーフにしているんだ。ポリティカルな事件だけど、内容どうこうじゃなくて響きの良さや奮闘する意志に惹かれたからさ。

-現在の成功に至るまでのバンド・ヒストリーで捉えると、奮闘という意味ではピッタリのネーミングですね。そのヒストリーの原点を振り返り、バンド結成について伺います。大学時代NathanとToddの出会いが結成のきっかけですが、両者意気投合した部分とはどのようなものでしたか?

N:この髭に惹かれたんだ(笑)。

全員:(笑)

N:え~っと、ロンドンの小さなクラヴでToddが演奏していたのを見てからだよね。彼の豪快なギター・プレイがとても良かったんだ。

T:そのクラヴのホームページではプレイした人に対するコメントが載せることができて、僕に対するコメントが唯一Nathanだけだった(笑)。

-(笑)。その後AdamとPiersが加入して本格的な活動に入り、Alan McGeeとの出会いからレーベルPOPTONESと契約し、05年にはデビュー・アルバム『Exits』をリリースします。この当時の心境はいかがでしたか?

N:レーベルと契約した瞬間は今までの苦労が実ったと感じたよ。それに僕はOASISのファンでもあるから、やっぱりAlan McGeeと出会えたことは嬉しかったし、とにかく頑張ろうと思っていたよ。

-けれどもリリース後レーベルが閉鎖してしまい、また未契約バンドとなってしまいました。そこで諦めなかった理由とは?

A:レーベルが閉鎖した時は、僕らの完成されていない楽曲がいくつもあったからね。それを中途半端な状態で終わらせようとは思わなかったよ。なによりファンに届けたかったし。

N:うんうん、自分達はやり遂げなくてはいけないと強く意識したね。それで2ndアルバムの制作では、05年の来日で知り合った日本の会社から制作費を援助して貰ったんだ。そのおかげで再度レーベルに入ろうとは考えなかったよ。

T:イギリスのレーベルに入っても、1回切りで契約を解除させられるバンドもたくさんいるしね。僕らはどう2ndアルバムを制作しようかという点で動いていたんだ。レーベルに所属することで余計なプレッシャーを受けたり、表現の拘束となるような注文まで入ったりする。いろいろ大変ではあるけど、今のままで自由に音楽を作れたほうが良い楽曲が生まれると思っていたしね。