DISC REVIEW
Overseas
2023年05月号掲載
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MUDHONEY
Plastic Eternity
グランジの先駆的存在であり、Sub Popの看板バンドのひとつでもある、MUDHONEY。そんな彼らの11枚目のアルバムは、絶好調にアングラで尖っていて、最高にアグレッシヴだ。洗練されすぎない泥臭さのあるサウンドと、メンバーそれぞれ40年近くの音楽活動歴を持つベテランならではの安定感のある演奏が、絶妙な世界観を生み出している。オルタナというジャンルが古臭く聴こえるような昨今でさえ、Mark Armの吐き捨てるようなヴォーカルやMUDHONEYの叩きつけるような演奏には、衰退したカルチャーの響きはなく、我が道を行く存在としての輝きが見える。むしろ、今作のように純粋な本能で作られた音楽こそ、怒りや感情の爆発を抑え込んでしまっている現代の若者に必要な音楽なんじゃないか。
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