Japanese
2023年01月号掲載
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約1年ぶりとなるミニ・アルバムには全5曲を収録。軽快で賑やかな「最後の友人」では創作する日々の葛藤が滲み出ていたり、躍動感とまどろみ感たっぷりに繰り広げられる「煩悩グラインド」では、便利になっているのにどこか心が満たされないある種の現代病を描いていたりと、太志の視点を通しながらも、今を生きる多くの人たちの毎日の生活の中でふとした瞬間に湧き起こる感情や感覚に寄り添う言葉たちが、柔らかく、丁寧に紡がれている。物憂げなピアノから始まりながらも、徐々に視界が開けていくかのように景色が鮮やかに色づき、ドラマチックに広がっていく「感情ターミナル」で始まり、喪失感を抱えながらも、前に進んでいく姿を美しい歌声で紡いだ「晩秋のトロイメライ」で締めくくる流れも見事。(山口 哲生)
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