Japanese
2022年01月号掲載
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4人組ギター・ロック・バンド Broken my toybox初のフル・アルバムにして初の全国流通作品が到着した。セルフ・タイトルでありながら"退廃した街、そしてその街の中で生きる人々の物語"で構成されているというコンセプチュアルな本作。その音楽的な幅は広めだが、高田健太郎の手数多めのギターと、藤井 樹(Gt/Vo)のハイトーン・ヴォイスがバンドのアイデンティティを確立させている。この"アイデンティティ"という言葉は、アルバム自体のキーワードにもなっているようで、作品を通して"自分が自分でいるということ"の存在価値を見いだす物語が綴られた。収録順通りに物語を追いながら聴くことで解像度が高まる、アルバムらしいアルバムだ。中でも「バンシーの叫び」の尖った世界観と味付けは秀逸。(宮﨑 大樹)
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