Japanese
2021年05月号掲載
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ちゃんと聴き終える前にスキップ・ボタンを押してしまったら、このバンドの本質には一生触れられない。次々と展開していくがゆえに、あるいは"え、ここでこう来る?"的なデザインが施されているがゆえに、"この曲はこういう曲"とひと言で言えない曲が8曲集まったアルバム。サビのメロディはどの曲もキャッチーで、ベース、ドラムの演奏からは歌に対する信頼が感じられる。一方、アレンジや構成は一筋縄ではいかない。手垢まみれの表現を避け続けるのは、聴き手の意表をつくため......というよりは、自分たちが面白いと思うことに愚直であるという印象だ。1stアルバムのようにフレッシュだが、アイディアを実現するための腕は8年のキャリアの賜物。そんな4年ぶり4枚目のアルバム。(蜂須賀 ちなみ)
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