Overseas
2018年09月号掲載
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日本でパンクと言えばポップ・パンクやエモが主流だが、この自らを"偶像"と名乗る英ブリストルのポスト・パンク・バンドは、イギリスらしい陰鬱さや本気の怒りを滲ませる。1stアルバム『Brutalism』が本国で高い評価を獲得し、FOO FIGHTERSのO2アリーナ公演のオープニングを務める人気バンドの2ndアルバムは、1曲目からNINE INCH NAILSから神経質さを抜いたようなインダストリアル・パンクを聴かせる。80年代ネオ・サイケな不安定なギター・リフとスカスカなスネアが、ラフゆえに不思議な耽美さを醸し出していたりして、往年の"英国的"破天荒とエネルギーが充満しているのが逆に新しい。2000年代のR&Rリバイバルのスタイリッシュさはなく、いい意味で素。9月の初来日で実像があらわになるのも楽しみなところだ。(石角 友香)
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