Overseas
2018年07月号掲載
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ポップ・パンクをルーツに持ちながらひとつの型にハマらないオーストラリアの4人組ロック・バンドが、前2作の成功をステップに、いよいよ持ち前のポップ志向を露にしながらその可能性を追求し始めた。ONE DIRECTIONのヒット曲を手掛けたCarl FalkとRami Yacoubのコンビをはじめ、多くのプロデューサー、ソングライターとコラボした全19曲(※うち3曲は日本盤ボーナス・トラック)は、現在のポップ・シーンのトレンドを集めたと言えるものに。ギター・ロックにとらわれない大胆な挑戦が、彼らのミュージシャンシップの高さを物語っていると思う一方で、ジレンマに感じるバンドとしてのアイデンティティの在り処を問うことは、楽曲単位で音楽を楽しむ今の時代、もはや古いものなのだろう。(山口 智男)
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