Japanese
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もはや、フェスにアイドルが参戦することは常識の範疇。そして、アイドルの楽曲に優秀なブレーンが携わること自体は70年代でさえ当たり前のことであった。だとしたら、このアイドル・グループが乱立する時代にNEO JAPONISMが生を受けた意味とはなんなのか。それを考えるうえで、今作は重要なものとなっているように思う。松隈ケンタ氏のもとで作曲/編曲を行ってきたSaya氏が制作に参加している今作は、全編を通してバンド・サウンドが軸となったもの。EDM的なアプローチも垣間見られる厚めに作られた音の中で、例えば「聞こえない歌」では、5人の少女たちが"自分たちの声は届いていますか"と懸命に歌うのだ。その健気な姿から感じるのは、いい意味での野心と魅力にほかならない。(杉江 由紀)
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Skream! 2024年09月号