Japanese
2017年09月号掲載
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THE PAINS OF BEING PURE AT HEARTの楽曲タイトルから拝借した名を掲げて活動する、新潟のインディー・ポップ・バンドによる初の全国流通盤。10代から20代、子供から大人へと変化する少年少女の青春の1ページを1曲ずつ描いた、しかもアルバムを聴き進めるごとに主人公が歳を重ねていくという一貫性を持つ、非常にコンセプチュアルな1枚だ。"青春"と言っても、ここに記されているのは若々しくエネルギーに満ちたそれではなく、大人になっていくことへの寂しさ、葛藤、諦め、決意、幼さとの決別といった淡い感情。それをシューゲイズ/ポップ・サウンドが優しく包むという、儚い音像がなんとも切ない。男女それぞれの目線で綴られた歌詞に合わせ、ヴォーカルも男女で歌い分けており、思春期の心情をよりリアルに伝えてくれる。(松井 恵梨菜)
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