Overseas
2017年06月号掲載
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90年代シューゲイザー・シーンの代表格であるRIDEの21年ぶりとなる新作は、その歳月分に見合った興奮を私たちに与えてくれるものであった。先に公開されたTrack.2とTrack.4では往年の風通しのいいクリア・トーンとウォール・オブ・サウンドを堪能できたが、アルバムでは時代の流れと向き合ったトラックも多数収録されている。そんな今作を現代のフォーマットに着地させている大きな要因は、自身もDJとして活躍するErol Alkanをプロデューサーに起用していることだ。ヴォーカルのカットアップが印象的なTrack.3などからは、その手腕を存分に感じられるはず。サウンド、メンバーの関係性、すべてが次なるタームに向かおうとしているバンドの、新たな円熟期を素直に喜びたい。(小田 淳治)
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