Overseas
2017年03月号掲載
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ジャケット、アー写、ライヴ、どこをどう切っても画になる4人組だ。Lydia Night(Vo/Gt)を筆頭にみな2000年前後に生まれながら、モダンなファッションでBuddy Holly、THE TEMPTATIONSといった50~60年代の音楽に傾倒していく。その流れ自体は、正直あまり珍しいことではない。それでも、他との大きな違いは、短尺で勢いを詰め込むロックンロールの作法を倣いながら、旧石器なガレージ・パンクのサウンドを現代にアップデートしていることだ。それらを象徴する「Hey Now」などの楽曲が今の若いリスナーにとって新鮮に響いているのは、少し皮肉にも感じる。だが、そんな皮肉さすら絶対的な若さで呑み込む彼らのこのデビュー・アルバムには、2017年を前に進めるための抗う力が備わっている。(小田 淳治)
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