Overseas
2016年09月号掲載
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2010年代前半のミュージック・シーンのムードのひとつだったユーフォリアを、バンド・サウンドの核に持っているロサンゼルスの男女5人組が3年ぶりにリリースする3枚目のアルバム。前2作はメンバーによるプロデュースだったが、今回はメンバーたちが愛してやまないバンド、MODEST MOUSEなどを手掛けてきたPhil Ekをプロデューサーに迎え、タイトルとは裏腹に1曲1曲を、ケレンに頼らずポップ・ソングとしてじっくりと聴かせるウェルメイドな作品になっている。やや落ち着いた印象はなきにしもあらずだが、もちろん、男女ヴォーカルの掛け合い、エレクトロニックな音色を帯びた演奏から滲むユーフォリックな魅力はこれまでどおり。むしろ、これまで以上に際立ったようにも感じられる。(山口 智男)
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