Overseas
2016年08月号掲載
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前々作『Gorilla Manor』が全米160位だったことを考えれば、前作『Hummingbird』の全米12位がいかに大きな飛躍だったかがわかるだろう。だがその反面、それが大きなプレッシャーにもなったようで、3年ぶりとなる新作は、周囲の期待を一旦忘れて、自分たちが聴きたい曲を作ったという。2010年代前半のUSインディー・シーンの空気を決定づけたバンドのひとつに数えられるロサンゼルスの5人組。彼らの存在を特徴づけていたトライバルなリズムやエスニックなフレーズには頼らず、ここでは曲そのものの魅力で勝負しようとしているようだ。それがUSシーンを代表するバンドに相応しいスケール・アップに繋がった。演奏のテンポを抑えながら、最後まで持続する緊迫感も大きな聴きどころだ。(山口 智男)
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