Overseas
2016年07月号掲載
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イギリスのシンガー・ソングライターによる4年ぶりの新作。夫であるSam Amidonの協力も得ながらアコースティックなセクションを突き詰め、現代のフォークロア・ミュージックとして仕上げた2012年の前作『Sugaring Season』から一転、本作ではAndrew Hung(FUCK BUTTONS)を共同プロデューサーに迎えたエレクトロ・アルバムに大展開。冒頭「Snow」のANIMAL COLLECTIVEを思わせるトライバルなグルーヴなど新鮮な響きに引き込まれる。しかし彼女のどこか所在無げでハスキーな声と紡ぐメロディにブレは1ミリもなし。どんなサウンドであってもエヴァーグリーンな輝きを持つ歌に感嘆。長いキャリアの中で肩の力を抜いて、新たな試みを楽しみながら作られたことのわかる風通しの良い作品。(峯 大貴)
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