Overseas
2015年10月号掲載
-
ベスト盤、レア・トラック集を挟んで、現代のUSロックを代表するバンド、WILCOが4年ぶりにリリースした9作目のオリジナル・アルバム。その印象を端的に言うなら、THE BEATLES(の影響)とアヴァンギャルドなサウンド。前2作の流れからさらにルーツ・ロック色濃い作品になるかと思いきや、こういう作品を作ってしまうところが現代屈指のソングライターが率いる最強のポスト・ロック~ジャム・バンドであるWILCOの面白さ。変拍子やノイズも交え、00年代前半に追求していたプログレッシヴなバンド・アンサンブルにアプローチしながら、それをポップ・ソングとしても楽しませることができるのが今の彼らだ。全11曲30分強という長さも心地いい。つまりここにはムダなものは一切ないということだ。(山口 智男)
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ASP
Skream! 2024年09月号