DISC REVIEW
Japanese
2014年07月号掲載
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44°+
Consider and forget
音楽が言葉を持たないことは不思議でもなんでもない。しかしロックの文脈において、言葉がもたらす"意味"は時に音そのものよりも重要視されてきた。だからこそ、00年代の初めに"ポスト・ロック"というタームがシーンに浸透した時、そこには言葉を持たず、"音"だけで物語を紡ごうとする人々が多く現れた。本作は、神戸出身のインストゥルメンタル・バンド、44°+(シーフォー)の初の全国流通盤となるミニ・アルバム。リリカルなギターの音色と小鳥のさえずりから始まるTrack.1「朝焼けの音」から、アルバム全体を通して穏やかで凛とした美しい景色が描かれている。余計な装飾を排した4ピースのストイックなアンサンブルがとても心地よく、音が雄弁に聴くものの胸の内に語りかけるような、そんな親密さを感じさせる。
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