Overseas
2014年02月号掲載
-
2005年のデビュー作にはフィラデルフィアのフリーク・フォーク・バンド、ESPERSのメンバーらが参加していたので、そちらの文脈で語られることが多かった印象のDEATH VESSEL。しかし、久々に届けられた本作では、Alex Sommersの幻想的なアレンジによって、Joel自身の透明なヴォーカルの魅力がより一層強調され、時代を超越した不思議な"根無し草ルーツ・ミュージック"へと帰結している。近年ではJulianna Barwickが同じくAlexの下で録音し、ONEOHTRIX POINT NEVERらがミックスを同地でおこなうなど、USインディー勢とアイスランドとの距離が縮まっている印象だが、本作はまさにそうした動き(北米と北欧の美意識の融合)を象徴するものといえるだろう。(佐藤 一道)
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ASP
Skream! 2024年09月号