Japanese
2014年01月号掲載
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北海道恵庭市のニュータウンで育った幼なじみ5人で結成したFOLKS。Vo/Gtの岩井郁人とBaの野口一雅はGalileo Galileiで活動していたが、2人が以前活動していたバンドと岩井の兄のバンドとが合体し、FOLKSとなった。ANIMAL COLLECTIVEのカレイドスコープ・サウンドから、ARCADE FIREの醸す哀愁と高揚感などインディー・ロック好きな要素がうかがえ、北海道の長い冬の間、想像をあれこれとふくらませ実験を重ねながら熟成させていった夢見心地なポップ・サウンドが聴こえてくる。かと思えば、ブルージィな香り漂うロックも、叙情的でアンセム的なメロディとキラキラとしたチルアウト・サウンドがマジカルに融合した曲もあり。洗練されていて、なお曲の余韻にはまだたくさんの可能性が感じられる。この先に何があるのか見てみたい。(吉羽 さおり)
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FOLKS (45)
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岩ヰフミト
メリーゴールド
元Galileo Galileiのメンバーによるバンド FOLKSのヴォーカル 岩井郁人がソロ・プロジェクトを始動して"岩ヰフミト"名義でリリースする初シングル。表題曲の「メリーゴールド」はJ-POPアレンジのバラード・バージョンと洋楽テイストのアップテンポ・バージョンの2種類が収録される。これまでのバンド活動のなかで自身の中にある邦楽と洋楽というふたつの音楽的アプローチを行き来することに限界を抱いた岩ヰは、このプロジェクトによって新たな表現の可能性を模索する。親友の結婚式を祝うために書いたというウェディング・ソングが見せるふたつの表情に注目してほしい。またカップリングにはスタイリッシュなポップ・ナンバー「星が降る夜に」を収録。軽やかなリズムに乗せたセンチメンタルなメロディが性急に過ぎていく夏の余韻を描く。
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FOLKS
BLUE & YELLOW
取り繕わず、ありのままの自分を受け入れていく。その思いが綴られた今作には、己が思う自分と他者が描く自分、理想と現実、憂鬱と希望など、タイトルの"BLUE & YELLOW"同様のさまざまなコントラストが描かれる。ふたつが拮抗したり、溶けあったりしながら、気づけば思考の時間に静かに横たわっているようなアルバムだ。デビュー時から高いアレンジ・センスで気密性抜群のポップ・ワールドを構築してきたバンドだが、今作は、選り抜いた材料をさらに研ぎ澄ますような美意識で、サウンドを作りだしている。細部の響きにこだわった、透明感のある音の余韻が、メロディ/ヴォーカルの機微を美しく引き立てているのがいい。シンプルだが、より実験的であることに重きを置いている繊細さが、今現在のFOLKSというバンドの肝。
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FOLKS
SNOWTOWN
デビュー・ミニ・アルバム『NEWTOWN』やシングル『HOMETOWN STORY』での想像力を掻き立てる音世界やバンド感を汲みつつ、さらに自由な発想で音遊びを重ね、同時にエヴァーグリーンなポップスとしても磨きをかけていった新作。北海道の冬がテーマで、彼らが日々の暮らしの中で見る、体感する景色を音で表現したいというのが、音遊びや実験の始まりだったという。シンセを多用し、楽器以外の音の素材もふんだんに盛り込みながら、美しい箱庭を作り上げ、そしてトライバルなダンス・ビートや躍動感でサウンドスケープを持広げていく。アンビバレントな音空間で、冬の景色を描きながらも、彼ら独特の冬の世界観を作り上げたアルバムだ。この芳醇な冬の季節を経て次にどんな音楽が芽生えるのか、また楽しみになってくる。
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FOLKS
HOMETOWN STORY
ミニ・アルバム『NEWTOWN』でデビューした北海道恵庭市在住の5人、FOLKSの1stシングル。アイディアたっぷりのアレンジで生み出される、キラキラと瞬くサウンドと叙情的で熱い歌とは、今作でも鮮やかなコントラストを描いているけれど、同時に深く混じり合ってもいる。ドリーミーな音世界とそこに哀愁の風を吹かせる空模様は彼ら独特で、早くもFOLKS節ができているのを感じる。ファンタジー濃度の高い曲から、シニカルなシンセの音色がフックのロックンロール、80'sポップスのエッセンスが盛り込まれた曲などタッチは様々。5人でああだこうだ言いながら組みたてたアレンジを、何度もブラッシュ・アップして、聴く人の記憶に触れるような普遍的な音楽にしていく。ますます洗練されてきたことを感じる1枚。
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FOLKS
NEWTOWN
北海道恵庭市のニュータウンで育った幼なじみ5人で結成したFOLKS。Vo/Gtの岩井郁人とBaの野口一雅はGalileo Galileiで活動していたが、2人が以前活動していたバンドと岩井の兄のバンドとが合体し、FOLKSとなった。ANIMAL COLLECTIVEのカレイドスコープ・サウンドから、ARCADE FIREの醸す哀愁と高揚感などインディー・ロック好きな要素がうかがえ、北海道の長い冬の間、想像をあれこれとふくらませ実験を重ねながら熟成させていった夢見心地なポップ・サウンドが聴こえてくる。かと思えば、ブルージィな香り漂うロックも、叙情的でアンセム的なメロディとキラキラとしたチルアウト・サウンドがマジカルに融合した曲もあり。洗練されていて、なお曲の余韻にはまだたくさんの可能性が感じられる。この先に何があるのか見てみたい。