Japanese
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米英のインディー・ロックに共鳴する作品には違いない。しかし、洋楽志向のバンドが持つ特有の気取りはここにはない。メジャー移籍第1弾となる5作目のアルバムは前作『Outta Here』同様、名盤から珍品までが揃ったセンス抜群の中古レコード店に迷いこんだような楽しさでいっぱいだ。オーケストラル・ポップ、アメリカーナのCBMD流解釈はもはや御手の物。今回、そこに新たにニュー・ウェイヴ調のサーフ・ロックやラテン風味のポップ・ナンバーが加えられた。かなりトンがった音作りに取り組みながら、それを温もりとともに聴かせるところが彼らの真骨頂。シンプルな楽曲をシンプルな演奏によって、壮大に聴かせる終盤の2曲に改めてバンドの実力を実感した。ハート・ウォーミングな音楽を愛するすべての人にオススメしたい。(山口 智男)
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Skream! 2024年09月号