Overseas
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90年代に活躍したギター・ポップ・バンドの名前をいくつか出せば説明できてしまいそうな、何の変哲もない、しごくまっとうなギター・ポップ・サウンド。というのはイヤミでも何でもなくて、ヒネリのないサウンドだからこそなのか、ただひたすら気持ちいい。キラキラと輝くギター・ポップに乗せて展開される、心の中にスッと滑り込んでくるような素直でまっすぐなメロディが、夏のよく晴れた日の青い空を想起させる。よくありそうな音楽に思えるのだけど、最近ではあまり聴くことのなかった音楽ではないだろうか。日系ドイツ人、Ken Steenによるソロ・ユニット、SPACE KELLYの10年ぶりとなる3作目のフル・アルバムはそんな作品だ。ここには青く瑞々しい世界が広がっている。(小澤 剛)
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Skream! 2024年09月号