Overseas
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のっけから勢いよく耳に飛び込んでくるのはギターと大音量の重低音ベースのユニゾン。ポイント・ポイントではバスドラまで重なってくる。しかも今時のお洒落なフレーズなんかではなく、ロック・リスナーであれば誰もが聴き馴染んできたベタベタのフレーズをガツガツ弾いてくれちゃうのだ。笑ってしまうくらいシンプルで馬鹿馬鹿しさすら覚えるのだけれど、それが清々しくて心地良い。「馬裂きの刑」なんていうおどろおどろしいバンド名だが、サウンドに感じるのは馬が駆け出す勢いだろう。ライヴでは間違いなくファンがピョンピョン跳びはねたくなるようなエネルギッシュなパフォーマンスを魅せてくれるにちがいない。パンクなのだろうかとかメタルなのだろうかとかいろいろ小難しく考える必要はない。頭をからっぽにして楽しんでみてほしい。(石井 理紗子)
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Skream! 2024年09月号