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2010年リリースのミニ・アルバム『devil's hands』が記憶に新しいACO。だが、考えてみれば、2003年発表の『irony』以来、フル・アルバムはなんと9年振り! 今作は全編セルフ・プロデュース。中尾健太郎(Ba)をはじめとするバンド編成で制作されており、"2010年代版クラシカル"をテーマとし、生楽器への強いこだわりが感じられる作品に仕上がった。あくまで主張しすぎない各パートが、曲を美しく彩り、ヴォーカルをより引き立てる。シンプルな楽曲構造ながら、聴き飽きさせない、深くブルージーな味わいを持っているのは、曲の中心に消え入りそうで、どこまでも突き抜けたACOの"うた"があるのに他ならない。彼女のシンガーとしての力量をまざまざと見せつけられる名盤だ。(中里 友)
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