Japanese
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言葉の持つ力、それは時に国すらひっくり返すことがある。KUDANZのフロントマン、ササキゲンの繰り出す言葉も、人の急所を鋭く突き刺すようなパワーがある。出荷枚数1000枚限定の1stシングル『無神論』には、今にも暴れだしそうで泣き出しそうな3曲のササクレ立ったギター・ロックが収録されている。ササキの言葉に触発された音像の切迫感は、腹を括ったと言わんばかりの覚悟がある。世の中に対する違和感に対し、音楽で真っ向勝負を挑んでいるようだ。素朴でありながら過剰。純粋すぎるくらいの憂いと情熱。僅かに存在する希望へ思いを馳せ、もがくように歌を歌い、音を放つ。スマートではないかもしれない。だが、満身創痍ながらも突き進み続けるその姿は、どこまでも美しい。信頼出来る優しい音だ。(沖 さやこ)
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Skream! 2024年09月号