Overseas
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ロンドンの紅一点のバンドのファースト・フル・アルバム。これまでにEPやシングルを数枚リリースしてきたが、それまでの路線を継続した彼らの現在の集大成といえる一枚。儚げなウィスパー・ヴォイスに官能的且つ退廃的な音が絡み合って、時にサイケデリックに時にドリーミーな世界観を醸し出している。どこか懐かしくも新しいサウンドで、古い青春映画のサウンドトラックを聴いているような気分にもなる。似たような曲が多いのが少し気になるが、それは同時にこれからまだ進化を遂げる可能性を秘めているということでもあり、ファースト・アルバムとしては満点の出来じゃないだろうか。精力的にツアーも行っているようなので、この世界観をどうライヴで表現するのかぜひ観てみたい。(石塚 麻美)
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Skream! 2024年09月号