Overseas
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前作は全米チャート24位を記録する大ヒットとなったが、「Flightless BIRD,American Mouth」が映画「トワイライト」の挿入歌として起用された影響はあるだろう。しかしこれは、単にタイアップ効果がもたらした結果ではなく、IRON & WINEことSamuel Beamの音作りに対する真摯で誠実な姿勢が実を結んだ、必然的な動きなのではないか。オリジナル・アルバムとしては3年振り通算4枚目、SUB POPから4AD移籍後初となる最新作。曲毎に表情を変えるバラエティ豊かな作風には、フォーク、カントリー、AOR、ブルース、ワールド・ミュージックなどジャンルレスな歩みの洗練があり、また成熟の貫禄を感じさせる風通しの良さもある。もちろん、コーラスとの美しいヴォーカル・ハーモニーも健在。“雄大なアメリカ”を想起するエモーショナルが満ち溢れている。(伊藤 洋輔)
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Skream! 2024年09月号