Japanese
-
各方面から話題を呼んだメジャー・デビュー作『Traveling』に続く、MASTERLINKの2ndシングル。最初聴いた時、一番に浮かんだのはやはりSUPERCAR。だが、メロディとサウンドと歌詞の3者が偶然出会い、互いに互いを尊重し高め合うような、その整合性すら信じたくなる黄金比を奏でていた彼らと比べてしまうと、このバンドは、あの高みにはまだ達していない。だが、3者のバランス自体はとても近い。メロディとサウンドという音の枠からはみ出ない言葉と、言葉が描く世界に彩りを与えながらも、やはりその世界からはみ出さないメロディとサウンド。3者全てが同じものを描こうとしているからこそ、「SUPER SPEED」は文字通り走り抜ける歌として完成しているし、そのサウンドスケープは水彩画で描く風のように爽やかで鮮やかだ。今はまだ少し保守的なこの均衡が破られた時、彼らはきっともっと輝く。(島根 希実)
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ASP
Skream! 2024年09月号