Japanese
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“たいして意味無いこともあるだろう” ― そういってbedは物語を語り始めた。特徴的なツイン・ボーカルとツイン・ギターが鳴り響くサウンドの中、等身大の世界が次第にジワジワと広がりを見せる。LOATAGEやOGRE YOU ASSHOLE など、昨今非常に盛り上がりを見せている邦楽ロック・シーンにおいても、bedは特異なまでに愚直だ。情緒的に盛り上がりを見せる語り口調には、Vincent Galloに影響を受けたというのも頷ける。聴き込むほどに全身に馴染む楽曲は、大げさな装飾はなく、確実に一歩一歩踏みしめるように鳴らされている。そこには、ストイックなまでに徹底した“リアル”の追及があるのだ。様々な思いが入り乱れ、記憶が交錯する現実を堅実に語り紡ぐことで、彼らは自分と世界との繋がりを確固たらしめているのだ。(山田 美央)
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Skream! 2024年09月号