DISC REVIEW
Japanese
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ECD
Ten Years After
先日、三上寛のライヴを観たのですが、ステージで一人掻き鳴らすギターから、三上寛という人間が鳴りまくっておりました。とぐろを巻いておりました。さて、昨年の傑作『天国よりマシなパンの耳』に続くECDの新作。ここでもやはりECDという人間が鳴りまくっております。年齢を重ねることによる成熟なんてものとは全く無縁の凄絶な私小説。ダークでヘヴィなトラックの上で生活のしがらみをラップし、あらゆる苛立ちと煩悩をはき出すECD。諦念も絶望も孤独も弱さも曝け出すその苛立ちの深さは、10代のそれと何も変わらないどころか、それ以上なのです。ECDは、自分にも他人にも愚直に苛立ち続けるのです。あまりにも生々しいECDという人間の自画像の前では、ただ息を呑んで立ち尽くすしかありません。
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