Overseas
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結成20年を迎えた境地とは、頑固な親父の背中、そんな燻し銀の匂いが漂っている。60'sブリティッシュ・ビートの憧憬とマッドチェスターの酩酊を併せ持った“黒いグルーヴ”をかき鳴らし続けるOCEAN COLOUR SCENEの通算9作目。「100 Floors Of Perception」や「Word」の世界観からは、どこか『Who’ s Next』期のTHE WHOを想像してしまったのは大袈裟かな?「Mrs Maylie」の組曲的な展開からも窺えるが、偉大な先人同様、OCEANの創作意識も壮大なオペラに向かったのだろうか。しかし、不変のアンセミックなOCEAN節も堪能できるのでご安心を。まさに枯れの妙味といえるSimon Fowler のヴォーカリゼーションの奥深さは、師匠Paul Weller以上にエネルギッシュだ。昨今のチャート・アクションは不振ながらも、愚直に愛する音楽志向を貫く姿勢は素晴らしいです!(伊藤 洋輔)
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Skream! 2024年09月号