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INTERVIEW

Japanese

STUPID GUYS

 

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Member:堂村 璃羽 たかやん

Interviewer:山口 智男

-『汚れた愛』の表題曲とも言える1曲目の「Dirty love」は、身体だけの結びつきの関係という意味で、ヒットした「偽愛」(1stアルバム表題曲)と通底するところがあると思うのですが、身体だけの結びつきの関係というテーマを繰り返し、取り上げるのはなぜ?

堂村:愛している、を伝え続ける恋愛ソングが溢れかえってるなかで、違うところを描きたいと思ったのがきっかけです。身体関係の男女の歌は、僕がよく取り上げていたテーマで、気づけばそれがファンの方々からの需要にもなっていました。それが繰り返しの一番の理由です。

たかやん:普通の恋愛をしてる人って本当は少ないと思っていて。そういった関係の曲は他に少なくてリアル感を上手く表現したいと感じたからです。

-「Dirty love」はリリックにも出てくる"純愛"へのアンチテーゼなのでしょうか?

堂村:そうですね。ただ、汚れた愛とはいえ、僕は悪いとは思わないので、決して悪い愛ではないと思っています。大事なのはそこに心も動いていないかの問題なので。

たかやん:前に書いた回答の通り、普通の恋愛をしてる人って本当は少ないと思っているからこそ生まれた曲なので、アンチテーゼだと思います。

-4曲目の「Weekend」の、"だから自分なんていらないって口にしないで"というリリックはなかなかショッキングなのですが、リスナーの中には、"自分なんていらない"と思っている人が多いという実感があるのでしょうか? その人たちが"自分なんていらない"と考える理由はなんなんだと思いますか?

堂村:少なからずいらっしゃるとは思います。その中でも最も多いのは自己肯定感の低さから溢れてしまう、自分の存在は誰の役にも立っていない、というネガティヴ・マインドが理由だと思います。

-ふたりも"自分なんていらない"と思ったことはあるのでしょうか?

堂村:僕はありますね。いつも思います(笑)。

たかやん:活動する前は感じてたことはあったと思いますが、リスナーのみんなが必要としてくれたときからそういう思いはなくなりました。

-『汚れた愛』からは、そんなリスナーを救いたいと思っていることが伝わってきますが、今回の全6曲を聴きながら、どんなふうに感じてもらいたい、と?

堂村:自分に当てはまる方なら自分だけの痛みではないということ、当てはまらないなら音として楽しむということ、そのふたつが一番大きい理想です。

たかやん:いろんな感情に浸ってもらいたいし、当てはまる出来事が起きて、へこんだときにぜひ聴いてほしいです。

-リリックおよびサウンド(トラックメイキング)において、今回、どんな新たな試みがありましたか?

堂村:レーベルからご用意いただいたスタジオでレコーディングをしたので、いつもとは違った音作りになっているのが特徴的です。トラック自身もイチから作り上げたものもあることから、また違った音色を楽しめるんじゃないかと思います。

たかやん:前のアルバムでは汚い言葉とかをちょくちょく入れたりしてましたが、今回はメジャーということもあって、クリーン且つ今までのような感じを出せるように作りました。

-今回の推し曲を1曲ずつ、それを選んだ理由と合わせて教えてください。

堂村:「絶命志願者」。これは僕がどうしてもたくさん聴いてもらいたい作品です。自殺した友達を永遠に忘れないようにこの音楽を作りました。

たかやん:「絶命志願者」。多少重い感じはある曲だけれど、リリック、メロディ、全部好きです。

-思うようにライヴができない状況が続いていますが、STUPID GUYSとして今後、どんなふうに活動していこうと考えているのでしょうか? 読者へのメッセージと併せて最後に教えてください。

堂村:僕らはいつだって強くバカでがむしゃらにフリーに生きます。したいときにライヴをして、寝るときに寝て、遊ぶときに遊び、そして歌を作る。きっとあなたもそれでいいんです。迷惑をかけずに好きに生きることが何よりの幸せであり,人生だからこそ僕たちの音楽を何かの逃げ道や支えに使ってくださると幸いです。

たかやん:頻繁にライヴをしようとは考えておらず、お互いソロ活動のほうにもしっかり力を入れていけるように、ほど良いタイミングでユニットのライヴをして、ほど良いタイミングでまた音源をリリースできればと思っています。STUPID GUYSの活動は"友人同士違うところで頑張ってて、数ヶ月後に再会してやっぱこのノリが最高だわって思う感覚"と似ていると思っています。これからの活動にぜひ注目していただきたいです!