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INTERVIEW

Japanese

イヌガヨ

2015年05月号掲載

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Member:じゃっく(Vo/Gt) 岡部謙吾(Ba) 永江"アル"由侍(Dr)

Interviewer:蜂須賀 ちなみ

-2014年春には4年ぶりとなる音源『生活とロックンロール』をライヴ会場にて発売。「生活」「ロックンロール」は今回のアルバム『路地裏午前6時』にも収録されていますが、バンド復活の狼煙としてこの 2曲を選んだ理由は何でしょうか?

じゃっく:「生活」はある種今までの自分の作風の集大成のような曲で。すべてを肯定しながら前に進んでいくっていうテーマを自分なりに表現できた曲で、たぶん一生唄うんやろうなぁって思うような大事な曲です。「ロックンロール」は......俺はロックが大好きなんですけど大嫌いで。何でかっつうとロックは自分にとっては騒ぎを起こすための道具でもイキって悪さしてることに対する言い訳の道具でもなくて、自分の本質と向き合うための唯一の手段なんですよ。でもやっぱり世間ではロックって前者の感覚でみんな捉えてるし、実際やってる人もそんな感じで。そのことに対する疑問と答えを自分なりに唄えた曲やなぁと思うんで、これまた大事な曲なんですよねー。

-2014年11月には『生活とロックンロール』500枚が完売します。ホームページのトップページに掲載されている、同時期にじゃっくさんが書いた文章には"自分が死ぬときのことが頭をよぎり、もう一度だけアホみたいに頑張ってもいいんじゃないかと思った"という宣言が綴られています。確実に迫っている死の存在について意識するキッカケとなった具体的な出来事などはありますか?

じゃっく:うーん、あんまりカッコいい話でもないんですけど、やっぱり体力とか若いころより落ちてきて、それまでなら耐えられたことも踏ん張れない瞬間を多く感じるようになって。体力が落ちると精神力も落ちるじゃないですか。訳もわからず落ち込むことも増えてきまして。とにかく動けないんですよね。心も身体も。そこで"あーこのままフェードアウトするように死を迎えるのかなぁ"とか思うようになって。でも、このままじゃいかん、とりあえず今はまだいろいろできることもたくさんあるだろうし、またやるだけやってみようかなと。あと、体力作りのためにNHKの"テレビ体操"を録画し始めました。やってないまま録画だけ20本くらいたまってますけど(笑)。

-今年1月にはワンマン・ライヴはどのようなライヴになりましたか?

じゃっく:ずっとホームにしてる十三ファンダンゴでやったんですけど、ソールド・アウトになりまして。無理矢理かき集められた感じじゃなくて、来てくれた人もみんなホントにイヌガヨのワンマンを求めて来てくた感がありましてね、嬉しかったですね。ワンマン前の数年はそんなにメディアにも出ず、表向きは非常に地味な活動をしてたもんで、まさか売り切れるとは思ってなかったんでビックリしました。1回目の活動休止(2011年末)のあとくらいから何年も年間100本くらいライヴやってたんですけど、そこで出会った人たちがワンマンにめっちゃ来てくれたという感じで。ホントしんどくて年間100本とかホントやめたいと思ってたんですけど、報われた感じがしましたね(笑)。ありがとう、みんなホンマ大好きです(笑)。

-そして2015年5月。いよいよ『路地裏午前6時』がリリースされます。約5年ぶりの全国流通を目前にした現在の心境はいかがでしょうか?

じゃっく:ほっとした、っていうのが1番ですねえ。実際に盤ができて手に取って見たら喜びも湧いてくるかなぁと思いますけど、何せ今はバタバタしすぎてまだあんまり実感がないです(笑)。

-今回のリリースにあたって、"2013年末にとあるレーベルからレコーディングの話が上がる→2015年3月発売に向けて動き始める→担当者の退社→EXXENTRIC RECORDSからリリース"という流れがあったそうですが、EXXENTRIC RECORDSとタッグを組むことになった経緯を聞かせてください。

じゃっく:EXXENTRIC RECORDSのレーベル・オーナーのはいからさんは、イヌガヨが本格的に始まったころ(2008年)からの知り合いで、イベントに呼んでもらったり一緒に飲んだりと何かとお世話になってたんですけど。まぁ、彷徨えるイヌガヨを助けてくれたみたいな感じですかね(笑)。めちゃくちゃ感謝してます。

-アルバム名『路地裏午前6時』の由来を教えてください。自主企画ライヴの名称と同じようですが、関係はあるのでしょうか?

じゃっく:今まで長いことやってきたけど、まあ紆余曲折ありつつようやっとイヌガヨも俺もスタート地点に立てたかなと。ホンマに夜明けはこれからやなと。それを表す言葉がたまたまイベント名と一緒やったって感じっすかねー!雰囲気あっていいタイトルでしょ(笑)?

-収録曲は新旧さまざまな曲が織り交ざったセレクトだそうですが、そのなかでも今回のリリースするにあたって作った新曲はどれでしょうか?

じゃっく:うーん、アルバムのために作った曲はほとんどなくて。なにせ活動期間が長くてレコーディングしてない曲がめちゃめちゃあったんで。でも「ダンシングインザムーンライト」はアルバムのために作ったかな? どうやったっけな。忘れました(笑)。次アルバム出すときには書き下ろしの新曲8曲くらい入れたいっす。