Overseas
CITIZENS!
2012年05月号掲載
Member:Thom (Gt)
Interviewer:沖 さやこ
-それは新たな一面です(笑)、器用な人なんですね。なぜプロデューサーを入れようと思ったのでしょうか?
外部の人を制作に入れることもひとつのチャレンジだと思ったんだ。もちろんセルフ・プロデュースしたいっていう目標もあるんだけど、そうなってくると自己満足だったり、甘えが出てくるんじゃないかと思ってね。だから外からの意見も聞きつつ、ぶつかりあって良いものを作るっていうのが今回の目的だったんだ。
-レコーディングはどのくらいの期間行ったのですか?
2ヶ月くらいかな。ずっとAlexとも一緒だったよ。
-2ヶ月ずっとということは、意見が衝突して、軽いけんかがあったりしませんでしたか?(笑)
そうだね……もちろんたくさんもめたんだけど、その内容はシークレットにしておくよ(笑)。スコットランドの田舎のほうにあるスタジオで、ずっとメンバーとAlexの6人で缶詰だったんだけど、何もないところでずっと一緒にいるからどうしてもちょっとしたこと……制作に関係のないことでも苛々したりね。ひとつ例を上げると、Lawrenceが僕のマグ・カップに入ってるコーヒー飲んでたから本気で怒ったよ(笑)。それくらい神経をすり減らしてたな。みんなもそれだけ集中してたってことだよね。そういうピリピリした時間もあったけど、それもひっくるめてクリエイティヴな方向に進むことが出来たよ。周りに何も無い環境だけど時間はたっぷりあったから、みんな制作に集中することが出来たんだ。
-CITIZENS!の楽曲はノリ易いビートと生楽器とシンセのバランスも面白いですよね。楽曲へのこだわりなどを教えて頂きたいです。
ポイントが2つあるんだ。ひとつは歌詞だね。自分や周りの人が聴いたことのない新しい表現をいつも追い求めてるんだ。音はまずフックがかなり重要だね。自分が満足できたフックが出来たときは本当に気持ちいいな。あと、レコーディングの中で重視してるのは“人間が演奏している”ってことだね。感情を出すことは重要だと思うんだ。機械じゃなくてバンドなんだぞっていうのは意識したよ。
-Martynのヴォーカルはとても中性的だと思いました。女性に聞こえるところもあれば、男性にも女性にも聞こえるところもあるので、とても興味深かったです。
彼はそんなに中性的ってことを意識してないみたいだけどね。彼はもともと自分はどういう声を出せるのか? どういう歌を歌えるのか? ってことをいつも試しているんだ。それは楽しみながらやっているだけなんだよね。
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