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INTERVIEW

Overseas

THE PSYCHIC PARAMOUNT

2011年12月号掲載

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Member:Drew St. Ivany(Gt)

Interviewer:中里 友


-TPPの音楽はとてもストイックで混沌としていながら、少しの儚さを感じます。また、荒涼として無機質でいながら、気持ちを揺さぶる熱いものがあります。ある種の美意識のもと、ストイックに音楽活動をしている印象があるのですが、3人共通のコンセンサスがあるとしたら何でしょう?

この観点は好きだな。すごくロマンチックだよ。おれたちはみんなアメリカの中西部で育ち、高校を卒業してまもなくニューヨークへやってきたんだ。その共通項だけでも実際大きな意味を持っているよ。自分をよく知ってるヤツに己のことを説明するヤツはいないだろう?でも俺たちは未だに言い争うことがあるんだ。それは例えば、Jeffの好きじゃないアーティストの中にも、俺とBenは気に入っている曲がある、みたいなことさ。だから俺らの音楽にそういう口出しはナシってことは決めたんだ。

-音楽的にこだわり続けているものは何でしょう?

まずはすごくハイな気分になって、それからプレイするってことだね。

-ジャケットのフォトやフィルムの、一貫してモノクロなアート・ワークにはあなた方の音世界を非常によく表していると思いますが、実際にそういう狙いはありますか?

ヴィジュアル的な部分はいつも最後の仕事で、それがサウンドの雰囲気に近づいているならすごく満足だよ。スモークの中でバックライトに照らされて演奏するのが好きで、この音楽にはそれが最適のセッティングだと思っているんだ。影と照明のあたる部分が大事で、そこでサウンドが生きるんだ。

-灰野啓二やDON CABALLERO、LIGHTNING BOLTやSteve Albiniなどの影響を感じますが、実際どのようなものから影響を受けていますか?音楽以外でも構いません。

ここに挙げられたアーティストはみんな好きだけど、特に誰かに影響を受けたということはないよ。Steve Albiniは別だけどね。俺たちが彼のレコードを聴いてきたように、1990年代初頭はどのバンドも彼のサウンドから影響を受けていたよ。俺たちが曲作りで自身のサウンドやスタイルを見出したのはもう随分前のことで、今は己のスタイルの可能性を探索することにフォーカスを当てているんだ。その間ずっとさまざまアートにインスパイアされてきたし、それを要約するのは不可能だよ。変と思うだろうけど、俺たちのなかにあるクラシック・ロックは、伝統的なフォーク音楽に最も近いものなんだ。それを土台にノイズからフリージャズ、モダン・クラシカル、アフリカン、エレクトロニックといった音楽の要素を導入しているのさ。最後には同じ曲のなかでBo DiddleyからKRAFTWERKまで描くことになるかもな。結局は本当に一体感を持てるものと繋がるんだろうし、そうじゃなければ放棄するよ。

-TPPの音楽をご自身の表現で定義づけるとしたら、何になりますか?

ロック。へヴィとかインストって言うこともできるかな。

-注目しているアーティストやシーンがあれば教えて下さい。

今注目しているのは、PANICSVILLE、EARTHLESS、TERMINAL LOVERS、Steve Moore、ALUX TODOLO、MELVINS、BOREDOMS、だね。

-12月にはBATTLESキュレートで、イギリスで開催されるフェスティヴァル"All Tomorrow's Parties(ATP)"に出演されますね。TPPのサウンドは是非ともライヴで体験したいと感じさせますが、どのようなステージングを目指していますか?

フェスでのギグはいつも少し慌ただしくて、ちゃんとコントロールできるとは限らないな。だから俺たちは俺たちのするべきことをして、思い切りサウンドを押し出すだけだね。心の底から遊んでほしいよ!