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INTERVIEW

Japanese

nanomachine

2009年11月号掲載

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Member:Sato(Vo&Gt) Yae(Vo&P)

Interviewer:佐々木 健治


-「oliva」では、月光に照らし出される人々の心の闇を歌う歌詞が印象的ですが、この曲のテーマはどのようなものだったのでしょうか?

Sato:心の闇…というよりは高揚感。子供の頃、日が落ちて月明かりで出来る影にめちゃ興奮しませんでした?その頃は非日常な光に感じ、子供ながらに月光のあやしい魅力にテンション上がってました。そんな感覚を表現出来たらと。みんな、思い出せ!さぁ行こう!ていうか。

Yae:原作の「おさびし島」の色にも似てるよね。

Sato:そうだ、おさびし島の月光だ・・・。

-シンセの音色とギターのフレーズが印象的な楽曲「miurun」ですが、このタイトルはどういう意味を持つのでしょう?

Sato:「ミウラさんが、めちゃ走ってる?」ではなく?

Yae:そう、ミウラ・ラン!意味わかんないとこからきてる(笑)。造語です。この曲に限らず、以前からタイトルは造語多いです。感覚のみで、深い意味はない。

Sato:名なんて無くても君は君なんだよ。(笑)

Yae:ただこの曲はインストとしても十分成立しているので、バランス的に歌をつくるのは苦労しました。納得のいく形ができるまで、まったく違うメロディーと歌詞、唱法の歌が計4パターンできたほどです。

-ラスト・トラック「ボロボロになった人へ」では、呟くように「未来は許してくれるから/大体許してくれるから」という歌詞が歌われますが、このコンセプチャルな作品を締める曲として、どういったイメージでできあがった曲でしょう?

Yae::タイトル通り、この楽曲は原作のイメージそのままに作りました。美しく、醜く、優しくて、救いようの無い世界。フィーゴというキャラクター。リリー・フランキー。歌詞は自然にこうなりました。これしかないようにも思われます。

-短編集の世界観を音像化していく上で、最も苦心した点はどのようなことでしょうか?

Sato:イメージの共有。小説を既に読んでいる方は勿論、未読の方でも双方どちらからでもスッと入れるような分かりやすいイメージを作り上げること。

Yae:楽曲各々が色とりどりの表情を持ち、それでいて一所に向かって進んでいく感じ。終わってみれば一つだった・・ってところかな。

-全体の歌詞はどのように書き上げていったのでしょう?小説という文物からインスピレーションをもとに表現するとなると、言葉選びはとても難しいのではないかと思いますが。

Yae:文章や言葉そのものにインスピレーションを受けるわけではないので、特別意識しませんでした。日本語詞をこんなに書いた(歌った)のは初めてですが、そのことも意識の外にあり、自然でした。